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本多 大海さん(プチ・プランス/大阪府・茨木市)
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昨年の悔しさをバネに、リベンジを誓って挑んだ今年の応募。 コンクール入賞は自分自身への勲章です。 |
キリコンクールにご応募いただいたのは何度目ですか? 今回が3回目です。初めて応募したのは2年前の第6回目で生菓子部門で応募したんですけれど、書類審査で落ちてしまいました。2回目の昨年も同じく生菓子で応募して書類審査は通過したものの、銅賞だったんですよ。すごく悔しくて『もう一度この場所に帰りたい!東京製菓学校でまた戦いたい!来年は絶対に壇上で表彰されるぞ!』と、思い大阪に帰りました。コンクールで入賞することは、自分自身への勲章でもありますからね。あこがれの審査員の方から直接表彰状を渡されて、壇上でスポットライトを浴びたかったですね(笑)。
応募されたきっかけは何だったのでしょうか? キリコンクールのことは、専門雑誌を見て知っていたんですが、同僚の女性が応募して銅賞を受賞したので、『俺もやってみよう』と思ったんです。審査員にはなかなか普通にはお会いできない有名な方々が名前を連ねていますし、表彰会場は東京の一流ホテルですからね。すごく魅力的です。それに最終審査で東京へ行った時は、前日や審査当日の実技と表彰式の間の短い時間で、都内の有名な洋菓子店まわりをしました。コンクール出場のためではありますけど、せっかく東京へ来たんだからと思って市場調査にも励みましたよ(笑)。
ルセットはすぐに出来上がったのでしょうか?
はい、今年の年明け早々から考えていましたね。たくさんの応募の中から、どうやったら書類選考の20人に選ばれるか、今回は作戦を練って挑みましたよ。まず、過去の応募でどの部門の応募が多いか少ないか、分析しましたね。2年連続生菓子部門では金賞以上が出ていなかったこともあり、今回はギフト菓子に決めました。もともとギフト菓子には自信があったんです。生菓子の華やかさもいいですが、ギフト菓子の素朴さを表現しようと思って決めました。形もホールやポーションではなく、ボート形を考えました。今年は地元・大阪で開催される他のコンクールにも応募しようと思っていたので、スケジュールを考えると、“4月完成”を目標にして、仕事の後に試作を繰り返し、5月上旬にはレシピを完成させて、締め切り前の5月中旬には応募書類を投函していましたね。
作戦が実って3度目の正直が叶ったわけですが、自信はあったのですか? 100%の自信はなかったですね。このコンクールには毎年応募している方もいるし、正直半々ですね。ビックリが50で、もしかしたらという思いが50という感じですね。書類審査通過後は規定の時間内に作れるように、仕事が終わった後練習しました。表彰式では、発表の順番が銀賞・金賞の順番だったんで、銀賞の名前が発表された後は、『頼む“プ”と言ってくれ、“プ”と言ってくれ』と心の中で叫びましたね。司会者が「金賞はプチ・プランスの本多大海さん」と言った時は本当にうれしかったです。ガッツポーズは恥ずかしくてできなかったですけどね。(笑)前回出場していたから、東京製菓学校の設備について知っていたのは強みでした。ただ、焼き菓子のキーとなるオーブンについては、前日にきっちりとチェックし直しました。焼いてしまうとその焼き色が作品となりますからね。
話は変わりますが、本多さんが製菓の世界になぜ入られたのですか? 実家が和洋菓子屋を営んでいたので、自然とこの道に進みました。和菓子か洋菓子か迷ったんですが、洋菓子に。実家のお店と取引があった業者さんの紹介で、高校を卒業してから個人の洋菓子屋さんのお店で修行を積みました。数店で勉強をして、また何か新しいことを学びたいなと思っていた頃に、たまたま今のお店の社長に巡り会いました。今このお店を任せてもらっていますが、社長は「自分の店だと思ってやれ」と言ってくれているんです。どれだけお店を盛り上げて、地域のお客さんに楽しんでもらうかを考えて、すごくやりがいを感じています。好きな仕事をしてお客さんに「ありがとう」と言ってもらえてうれしいですね。僕にとってこの仕事は天職だと思いますよ。
パティシエ暦14年目の本多さんのこれからの夢は何ですか? 今はやはりこの店でしっかりと後輩を育てていきたいと思っています。でも後輩には、遊ぶ時には遊び、仕事の時は厳しくとけじめをつけて、この仕事の楽しさも教えてきたいと思います。そして、できれば4〜5年先には自分のお店を持てればと思いますね。商売人の家庭に生まれ育ったせいか『自分がオーナーになりたい』という思いは昔から強かったです。また作るお店は、桃の節句には桜餅、端午の節句には柏餅、お彼岸にはおはぎなど、日本の伝統風習には季節の菓子というものがありますが、洋菓子の世界でも季節感はありますので、それを大事にしたものにしたいです。そして地域に密着した地元の方に愛されるお店作りができたらと思っています。パティシエという職業は労働時間が長かったり、休みが少なかったりとなかなか大変ではありますが、お客さんに「ありがとう」と言ってもらえる、温かみやおもてなしの心を持ったお菓子作りを続けていきたいですね。
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