「どんなソースにも合うアスパラガス」
今が旬
春の訪れの象徴とも言えるアスパラガス。4月、5月になるとどこの売場にも並びます。ヨーロッパでの生産量25万トンのうち、23000トンはフランスで生産されています。まず力強い味わいのアスペルジュ・ソヴァージュ(*フランス語で野生のアスパラガスの意)から始まり、その後何世紀もの時間をかけてアスパラガスの世界は広がりました。今日ではどっしりと太く甘美な白いアスパラガス、フルーティーな味わいの薄紫のアスパラガス、そして刺激の強い緑色のアスパラガスと種類も様々。ポタージュから前菜、主菜に、または付け合せとして。そのままでも美味しく頂けますが、ソースとあるいはタルトに、グラタンに…とあらゆるシーン、あらゆる料理に使うことができます。アスパラガスは卵、魚、肉そしてパスタと非常によく合う食材です。
とにかく鮮度 繊細な野菜なので何点か気を配る必要があります。鮮度の良いものを選ぶためには「花が咲いていない」ことをチェックしましょう。つまり芽先が閉じていて茎の部分に水分をよく含んでおり、中がスカスカになっていたりひび割れていないアスパラガスです。生産者達は、困難な収穫作業後、出来るだけ早い時間にアスパラガスを洗い、選別し、出荷する作業に専念します。早朝6時から君臨態勢につく収穫作業員達が畑の隅に止められた冷蔵トラックに収穫したアスパラガスを置くと、その5時間後には洗浄を終えたアスパラガスが3℃に定温保存されます。選別、サイズ分け、計量と一本一本検査を受けたアスパラガスは、午後3時には販売先に向けて輸送されます。このようにして収穫の24時間後にはもう売場に並べられるのです。アスパラガスは土質に非常に柔軟に対応しますが、特にソローニュ地方(*パリ南部盆地の地方)やランド地方(*フランス南西部の大西洋沿岸地帯)の砂地質でよく成長します。また乾燥や湿気に耐え、寒冷地でも温暖地でもよく育つためヨーロッパ全土で栽培されています。とは言え、焦らすことを知っている野菜で栽培後4年経たないと生産に至りません。以降、約8年間は豊かに収穫をもたらしますが8年間の生産期を終えたら、アスパラガス栽培に使用していた土壌は他の野菜の栽培に使わなければいけないのです。畑の手入れ作業が機械で行えるようなったとしても、収穫方法は変わりませんでした。ローマ時代にアスパラガスの栽培が始まった頃から、収穫は手作業で行われています。大プリニウスによるとローマ人が200gもの大きなアスパラガスを栽培していたそうですが(*現在通常の重量は30g〜)、中世の時代に絶滅し、そしてルネッサンス時代に勢いよく復活した話しはよく知られています。当時、アーティチョークやグリーンピース同様、エリート階級のお気に入りの野菜になりました。ルイ14世があまりにも大好物としていたため、菜園担当者が1月早々からアスパラガスを収穫できる早摘み栽培方法を発明した程です。盛り土の技術が定着したのは19世紀後半になってからのことで、それによりホワイトアスパラガスを収穫できるようになりました。1870年頃には、アルジャントゥイユで先端がピンク色のアスパラガスが栽培されました。これが大人気となり大変な奪い合いとなったのを見てアルザス地方で、次いでプロバンス地方、ソローニュ地方で…と各地で栽培が始まりました。 栄養効果 北部ではホワイトアスパラガス、南部ではグリーンアスパラガスという味の好みのはヨーロッパではっきりとした傾向が見られます。ベルギー人、ドイツ人、ポーランド人は、太くて柔らかいホワイトアスパラガスに目がありません。ホワイトアスパラガス好きが集まるこの広い土地で、唯一例外的にグリーンアスパラガスを好むのはイギリス人です。イタリア人は、北部と南部でホワイトアスパラガス好きとグリーンアスパラガス好きに分かれます。スペイン人、ポルトガル人、ギリシャ人は、グリーンアスパラのみを絶賛します。少しづつ北部でもグリーンアスパラの人気が高まってきました。味の好みもありますが、何よりも皮をむく必要がないからです。 何色であれ、アスパラガスが素晴らしい栄養効果を持つ野菜であることはあらゆる研究で証明されています。食欲増進効果、利尿効果、浄化作用があります。腎不全に悩む人には、高い尿酸値が理由でお勧めはしませんが、体のラインと健康を維持するためには理想的な野菜です。カロリーも低く(25kcal/100g)、腸を刺激しない柔らかな繊維が豊富です。グリーンアスパラガスは、ホワイトアスパラガスよりもビタミンC、Bそしてカルテノイドが多く含まれています。調理の際、蒸すことで栄養価を損なわずに消費することが出来ます。茹でた場合には、ミネラルと様々な栄養分が残ったお湯を捨てずに、是非スープやポタージュ作りに利用して下さい。
記事:ミッシェル・バリエール 『Régal No.4』誌より
ラ・メゾン・クルティン 「イヴ・シャルルシェフによるグリーンアスパラを使ったレシピー」(アルカン独占取材)
シェフ:イヴ・シャルル
・ 本当に退屈だった学校の代わりといって、髪型には興味がなかったから料理界に進んだんだとシェフのイヴはユーモアを交えて話すのが好きだ。こうしてシェフは、鍋に身を囲まれる状態となった。
・ ホテル日航での見習い期間後は、ロビュション、*フレオン、**セシヨン…等と共に働いた経験を持つ。
・ 1978年、ウイユ(パリ近郊)にレストラン「ラ・メゾン・クルティン」をオープン。
・ 1998年、パリ市内の現在の所在地(157, avenue du Maine Paris 14区)に移る。
・ 2002年、ミシュラン一ツ星獲得。
訳注
*フレオン:ジャッキー・フレオン(リュッテシアホテルのシェフ)
**セシヨン:レストラン「ル・プランス・ド・ガル」のシェフ
グリーンアスパラのコポーとパルメザンチーズ
アスパラガスと胡椒風味のステーキ風仔牛肉
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